「失礼しまーす。…うわ、ほこりっぽい。」
職員室内は、窓から夕日が差しているが、
薄暗くほこりっぽい。
机や椅子の所々に資料や本が置かれている。
「結達いないな。」
職員室に居ないことを確認すると
奈々子は、職員室を出て保健室に向かった。
保健室には、破れかけたカーテンとベッドが
2台あり、体重計や身長計にはほこりがかぶっている。
「お化け屋敷じゃん。」
奈々子は、保健室を出て、3年生のクラスに行った。
3年生のクラスは8組まであり、北側なので
日が当たらず職員室や保健室よりも暗い。
1組から順にクラスを覗くと、机や椅子が
散乱しており、壁はシミやカビで汚れていた。
所々に、引き裂かれたような傷もある。
奈々子は全てのクラスを覗いたが
4人の姿は無かった。