奈々子は、リュックを背負うと立ち上がった。
「え、ほんとに行くの?」
「ちょっとだけね!すぐ戻ってくるから。
茉麻はどうする?」
「私は行かない。ここで待ってる」
「わかった」
そういうと奈々子は駆け足で旧校舎の方に
向かった。
旧校舎は、いかにも学校の怪談に出てきそうな
レトロな建物で入口から見える薄暗い
昇降口で恐怖を感じた。
菜々子は、手をギュッと握りしめ、
深呼吸をした。
旧校舎の中に入ると、ひんやりとしていて
若干空気が重く感じた。
「やっぱり1人は怖いな。早く4人を見つけよ」
奈々子は旧校舎に入ると1階を探索した。
1階は、3年生のクラスと職員室、家庭科室、
資料室、保健室があり、奈々子は入口から
1番近い職員室から入った。