ガチャッ
扉が開き、結たちは旧校舎から出ると
私たち2人の手を掴み走った。
「え、どうしたの?」
奈々子は、歩に聞いたが応えてくれず
そのまま走り続けている。
ふと、後ろを振り向くと何かが私たちを
見つめているのを見た。
しかし、それが人間なのか。男なのか女なのか。
それすらもわからない。
6人は無我夢中で走り、気がつくと近くの
コンビニまで走っていた。
「はぁ…はぁ……」
奈々子と茉麻はその場に座り込むと
4人はまるで見てはいけないものを見たような
顔でその場に立ち尽くしている。
「ねぇ、一体なにがあったの?」
奈々子が聞くと
「み、見たのよ。ゆ、ゆ…幽霊を」
結はそういうと泣き出した。
「幽霊?歩たちも見たの?」
「ああ…。」
歩は頷きながら言った。
圭吾と日向は黙ったまま俯いている。
「とりあえず、今日はもう帰ろう。私たちが
送っていくからさ」
奈々子がそういうと、結たちを立ち上がらせて
家に向かった。