チャイム

「1階にいるのかな。あとは家庭科室だけだけど」
奈々子は家庭科室に向かった。
その途中……
キーンコーンカーンコーン…。
チャイムが鳴った。
奈々子は、全身が痺れるような鳥肌が立った。
本能的に逃げないとやばいと感じ、
考えるよりも先に体が動いて、昇降口に
向かって走っていた。
昇降口の入口は空いており、外に出ると
茉麻が不安そうな顔で近寄った。
「奈々子、大丈夫?顔色悪いし、すぐって
言ったのになかなか戻ってこないし」
「ごめん、心配かけて…あれ、結たちは?」
「まだ戻ってきてないよ」
「え?」
後ろを振り向くとさっきまで開いていたはずの
扉が閉まっていた。
「あれ、さっきまで開いていたのに。
あ、茉麻チャイム聞こえなかった?」