私しか、知らないで…


先生の隣でお菓子を食べた



「早く行かなくていいの?」



「え、どこに?」



「朝倉、待ってない?」



「何も約束してないし…」



「なんかさ
朝倉って、キラキラしてるよね」



「え?なんのこと?」



「いつも思う
かっこいいじゃん
今時の高校生って感じで」



「先生って、もしかして…」



男好き?



「あ、オレ、そーゆーの興味ないから
同性愛者がどぉとかじゃなくて
そもそも人間に興味も好意もない

オレは高校生の時
あんなキラキラしてなかったな…って
もっと楽しめばよかったな…って
朝倉見てると羨ましくなる」



なんだ

よかった



そもそもいつも一緒にいる北翔を
そんなふうに見たことない


男友達みたいに扱われてるし…



「先生言ってたよね
熱帯魚は身を守るためにきらびやかだって
敵から身を守ろうとしてるって

でも北翔は人懐っこくて話しやすいから
魚だったらすぐ食べられちゃうかもね〜」



私は笑った



「呑気に笑ってると、取られるぞ」



「え?」



「いや…」



「先生は
女の人にも興味ないの?」



「んー…生物的に興味があった
ただ、それだけ…」



「じゃあ…私にも興味持ってください」



「もぉ興味ない
人間の女性は、もぉいいや…

大学の時にいろいろ知ったけど
そんなに面白いものでもなかった
深く興味はわかなかった」



好きな食べ物も

興味があることも

ぜんぜん違う先生

年齢だって10歳ぐらい離れてる



話だって合わない



だけど

なんでかな…



同じ年の男子よりも魅力を感じてしまう



私にも興味持ってください

軽い告白だった



先生

気付いた?



そんな気なかったけど

私も後から気付いて

ドキドキした



先生は?



「今日はお菓子3個食べた
3日分
残りはあと何日分あるかな…」



「特別に持って帰ってもいいよ
朝倉にもあげて」



「ヤダ…
北翔にはあげなくていいし
明日もここに来たいから!」



「まぁ花澤の自由だけどね」



やっぱり

興味ないよね

私になんか…



特別に持って帰ってもいいよ

もぉ来なくていいよ
そう言われてるみたいで

虚しくなった