手を繋いでも
キスしても
肌を重ねても
女の人の身体ってみんな違うんだ
紫苑と比べてしまう
温度も
柔らかさも
大きさも
匂いも
みんなぜんぜん違う
最初は少しおもしろいな…って
大学時代は何人かと交際した
別れたら
また女の子から告白してくれる
そして別れる時も
女の子から
亜南て変わってるね
亜南て何考えてるかわかんない
いつもそぉ言われる
何考えてるか…
誰と付き合っても
何人と付き合っても
いつも考えてるのは
あの人のことだった
この子の手、紫苑の手の感触に少し似てる
コレ、好きだったな…紫苑
この店、紫苑とも来たな…
紫苑ならもっと笑ってくれるのに…
紫苑の肌の方が気持ちよかった
少しずつ薄れていく記憶
なのに
紫苑の肌の温もりと感触は憶えてる
紫苑以外の女の子はみんな
ただ人間のメスとして
興味があったのかも
最低だけどホントにそうだった
付き合うってなんだろう
束縛みたいな
約束みたいな
そんなことしたって
紫苑以上の人なんて現れなかった
彼女という肩書きを持つ子が何人できても
付き合ってなかった紫苑の方が
何倍も好きだった
何倍も大切だった
紫苑は
もぉオレのことなんて忘れてるだろな…
なのにオレは
忘れられなかった
水層の音を聞きながら
女の子を抱くと思い出した
紫苑…
「ごめん…今日、気分じゃないかも…」



