オレにしか、触らせるな!


棒くんとバスに乗った



外の景色がいつもと違った

いつも雨の日しか乗らないからかな



「棒くん、今日バスケ行く?
私、ずっと行ってないから行こうかな…」



「永野さん来ないから
みんな寂しがってるみたいだよ

傑は行ってるみたいだけどね…」



「そーなんだ…
傑くん行ってるんだ」



「オレは、今日行かない」



「行かないの?
だって、バイト休みなんでしょ
傑くんも来るかもよ」



「永野さん、傑に会いたいの?」



え…

それは、棒くんでしょ



「私は別に、会いたいとかじゃないけど…」



「今度、AKARIのライブあったら
永野さん、一緒に行こう」



「それは、ホント?…嘘?」



「ごめん…
もぉ、嘘つかない」



「じゃ、ホントだね!」



「うん…
ふたりで、行こう」



「え…ふたり?
それも、ホント?」



「ホントだよ
嘘はつかないから…」



「うん…」



ふたりで…



傑くんは?