オレにしか、触らせるな!


「ね、瑠愛ちゃん
颯に触られて嫌じゃなかったの?」



「ん?」



「さっき、結構接近してたよね?

この前のバッティングセンターでも
オレ、瑠愛ちゃんのこと触ったけど
大丈夫そうだったよね?
もぉ克服したんじゃないの?
男性恐怖症」



「…わざと触ったの?」



「わざとっていうか…流れ?
瑠愛ちゃん初めてって言ってたし…」



「流れ…?」



「あ、瑠愛ちゃん怒った?
ごめん!そんな怒んないでよ」



傑くん最低!



「でも、颯だって、今日…」



ドキン…



棒くんに握られた手

思い出したらドキドキした



傑くんにはムカムカするのに…

なんで?



棒くんも流れだったのかな?



なんで?

なんで私に触れたの?

なんで自分から近寄ったの?



永野さん…

その後は

なんて言いたかったの?