オレにしか、触らせるな!


傑くんと一緒にカラオケを出た



暗い

夜だ



そっか

カラオケにいたんだ私



棒くんと



「瑠愛ちゃん、うっとりしちゃって…
颯に変なことされたの?」



「え!私?
うっとりってなに?
変なこと、って…
私、なんかされたかな???」



身に覚えはナイ

はず…



「モニター見てた限りは
キス寸止めだったけど…
もしかして、された?」



「キ、キス???寸止め???
された?????
いや、されてない!!!!!」



たぶん…



「そんな雰囲気じゃなかった?
まぁ、
颯は無理矢理するようなヤツじゃないから
瑠愛ちゃんがしたいと思ってなければ
しないと思うけど…」



「え、だって、棒くんは…

女の人が…

え、傑くんのこと…」



「瑠愛ちゃん、ちょっと落ち着こうか」



傑くんが笑った



「うん…ごめん…

取り乱した」



「面白いね、瑠愛ちゃん
かわいいな」



なんでそんなに冷静でいれるの?

棒くんは傑くんのことが好きなんだよ!



喉まで出掛けたけど

言えない



深呼吸したら

少しドキドキが落ち着いた



なんのドキドキなんだろう



キス

しようとしてたの?

棒くん



そんなわけない!

またドキドキが戻った



傑くん

なんてこと言うんだ!