オレにしか、触らせるな!


棒くんがバイト終わるのを待った



「なんか、私がいて、ごめんね…」



ホントは傑くんも

棒くんとふたりで帰りたいんだよね?



「今度、オレのバイト先にも颯と来てよ!」



「う、うん…」



3人だといつも揉めるから

ヤダ!



巻き込まれたくないよ



「棒くんて歌うのかな?」



「うん、颯歌上手いよ!
負け犬の遠吠えとか結構好きだね」



「あ、私も好き!
ライブ行ったことあるよ」



「ホント?オレも颯と行った!
同じ会場にいたかもね

知ってる?
ボーカルとベース付き合ってるって噂」



「え、ふたりとも男だよね?」



「うん、だね…」



傑くん、リアクション普通


リアル



「まぁ、噂ね!

あと、AKARIとかいいよね」



「うん…いいよね…」



「今度一緒にライブ行く?」



「うん…いいよね…」



「ホントに?」



「うん…いいよね…」



「あー、瑠愛ちゃん壊れた」



「うん…いいよね…」



「かわいいね、瑠愛ちゃん」



「なにしてんの?
オレ、帰るけど…」



棒くんの声で我に返った



「棒くん!おつかれさま!」



座ってたベンチから立ち上がろうとしたら

立てなかった



ん?



「触んな!」



棒くんが傑くんに言った



ん?



傑くんが私の髪を掴んでた



「身体じゃないからいいだろ!
髪ぐらい…

せっかく待ってたのに
そんな、怒鳴んなくてもいいじゃん!」



「とにかく、触るな…」



「はい、はい…
瑠愛ちゃんの髪、いい匂いしたな…」



「傑、ムカつく…」



また喧嘩


喧嘩するほど仲がいいはず!



「か、帰ろうよ…」



「うん、ごめんね、瑠愛ちゃん
オレ、見たいドラマあるから先に帰るね」



「え、そーなの?」



「うん
今度、AKARIのライブ行こうよ!
約束したよね!
じゃ、またねー!」



約束???



ドラマ見るとかぜんぜん言ってなかったのに…



なんなの?

傑くん