オレにしか、触らせるな!


「瑠愛ちゃんといつも何してんの?」



「だいたい音楽聴いたり…
学校の課題したり…
ライブのDVDもたまに見る

今度、AKARIのライブ行くけど
傑も一緒に行く?」



「オレ彼女が忙しいからいい

彼女、バンドとか興味ないんだよね

逆によくわかんないアイドルグループの
コンサート一緒に行かないかって誘われた
他の男見に行くのに彼氏誘うか?」



「傑って、どちらかというと
アイドル顔だよね
前から思ってたけど…」



「あ、やっぱ?
オレもちょっと思う
…って、また顔?

顔がタイプで付き合ってさ
性格がダメで別れるパターン90%
ホントに私のこと好きなの?とか
よく言われる

残りの10%は
イケメンに笑いは求めない!って
面白くないよりいいよな?」



「傑、面白いもんな」



「笑わなくていいよ、そこ

あ、バスケもまたしばらく行かないから
オレのファンに言っといて!
10年後、迎えに行くから
女磨いて待ってろ!って…」



こんな傑が

オレは大好きで

1番の友達



「あ、話それた…
で、あとは?」



「え、なんだっけ?」



「他には?
瑠愛ちゃんと何してるの?」



「他に…って、別に…」



「へー…
親友にも教えてくれないんだ」



傑が聞きたいこと



キスしたの?

とか


ヤッたの?

とか


だろ



別に秘密にしてない



ただ

何もない



まだちゃんと手も繋いでないし

デートもしてない



まだ

永野さん

棒くん

て呼んでる



傑は最初から

瑠愛ちゃん

傑くん

なのに



傑に言われたとおり大切にはしてる

好きな気持ちは伝わってるかな?

どーだろ?



「あ、そろそろ彼女来るから…
颯、悪いけど帰ってくれる?」



「彼女、毎日来てんの?」



「うん、だいたい毎日…
颯は?今日会わないの?」



「学校で毎日会ってるし…」



「オレだってそぉだけど…」



「そっか…」



「じゃ!瑠愛ちゃんにヨロシク!」



そう言った傑の首元にキスマークが見えた