オレにしか、触らせるな!


昼休みが終わってふたりで教室に戻った



「え、ダレ?」

「知らね」

「教室間違えてる?」

「永野、隣にいる」

「じゃ、棒?」

「マジ?」

「ホントに付き合ってんの?」

「さっき永野言ってたし!」

「夏休みに頭イカれたんじゃね?」

「永野、男性恐怖症だったんじゃね?」

「オレ、告った時にそぉ言われた!」

「え!オマエ告ったの?」

「だって永野かわいいじゃん♡」

「棒って女だったり?」

「で、メガネどーした?」

「割られた?」

「ねぇ、棒イケメン♡じゃない?」

「え、ウソ…ホントだ♡」

「絶対、棒くんじゃないよ!」



さっきより教室がざわめいた



え…



オレの机に花があがってた



机に花って…

昭和のイジメじゃん



『お幸せに♡』



机に書いてあった



永野さんの友達がクスクス笑ってた



午後からの授業は

ずっと教室がザワザワしてた



オレの世界が変わった

永野さんに出会って