「わぁ…」
突風で傘が壊れた
「あーぁ…」
仕方ない
濡れて帰ろう
壊れた傘を無理矢理たたんで
雨の中走った
雨で視界が悪かったけど
前から走ってくる人が見えた
傘をさして走ってた
走って来て私の前で止まった
棒くんだった
「、、、大丈夫、、、?」
息を切らせてそう言った
「どーしたの?」
そう言ったら
雨に濡れた私を傘に入れてくれた
「あ、ありがとう
風で傘壊れちゃったの」
「、、話し掛けられてなかった?、、、
さっき、、、バス停で、、、」
息を切らせて棒くんが言った
「うん、見てたんだ?」
それで来てくれたの?
わざわざ走って
「、、大丈夫、、、?
男の人、、、怖くなかった?」
棒くん、心配してくれてる?
「大丈夫、だよ
ありがとね」
恋愛に興味がないことを
男性恐怖症って大袈裟に言ってることが
凄く申し訳なくなった
メガネ越しに目が合った気がした
棒くんは
たぶん綺麗な目をしている
雨に濡れたメガネの奥は
きっとそうだろうなって思った
バッ…
傘が揺れて
棒くんが私から離れた
私は傘に入ったまま
棒くんが傘から出てた
「傘、、使って、、、
オレ、走って帰るから、、、」
私の代わりに
棒くんが雨に濡れてた
棒くんが差し出してる傘に
手を伸ばした
「ありがとう…一緒に帰ろうよ!」
バッ…
急に棒くんが傘を離して
棒くんは走って行ってしまった
棒くん?
やっぱり私
嫌われてるのかな?
わざわざ来てくれたのに
避けられてる



