オレにしか、触らせるな!


「渉香!」



追い掛けたのは

オレだった



「傑くん、どーしたの?」



「足、痛いんじゃない?」



「ん…」



「靴ズレしてるでしょ
歩き方、変だった
ヒールだったもんね」



「うん…
ホントは散歩するつもりなかったから…」



オレも散歩するつもりなかったから

サンダルだし…

つま先が冷たくなった



「あ、アパート行けば絆創膏あるよ」



「貼ってくれるの?」



「うん、お望みなら…」



「じゃあ、お願いします」