オレにしか、触らせるな!


「あー、重かった」



「誰がそんなに飲むの?」



「はい!」



渉香が手を挙げた



元気そう



この前のことは

気にしてないのかな?



気にしてたのは

オレだけ?



「金曜日の夜なのに彼と会わないの?
あ、合コンか…!行かなくていいの?」



「合コンなんて、ずっと行ってないよ

彼とも、とっくに別れてる」



「へー…
別れたって、例の社長の息子?
それともあの時の合コンで
もっといい物件あったの?」



「あのあと、すぐ別れた」



「合コン、バレたの?」



自業自得だろ



「ん?合コン行ったこと話したよ!
そしたら…
いんじゃない?って言われたの
だから、別れた」



ハイ、出た!

悪びれ無い渉香



「へー…都合いいね
いつも、渉香って
自分の都合いいように言うよね」



「え…」



「あ、ごめん…」



また言い過ぎた

また傷付けたかも…



「うん、都合いいかもね…
合コン行ったこと言ったのも
別れたくて言ったんだもん」



少しは、傷付けよ!

心配したことを後悔する