「「おはよう」」

「妃菜ちゃん、蓮兄ぃ、おはよう!遅くなってごめんね!」

妃菜ちゃんと蓮兄ぃは、兄妹で、うちのママと二人のお母さんがとっても仲が良くて二人とは小さい時から一緒に遊んでたいわゆる幼馴染なんだ!

「みゆみゆまた寝坊?w かわいい奴だなぁw」

妃菜ちゃんは、私と同じ高校1年生でほんとにかわいくて、でも、とっても頼りになる私に自慢の親友なんだ!

「自由、寝癖ついてる。可愛い///」

「えっ?どこ?ちゃんと直してきたはずなのにぃ……恥ずかしぃ///」

「あっはっはっはっは お兄ぃ『可愛い///』だって ひぃーっはっはっはっは 苦しいwおなか痛いw」

妃菜ちゃんどうしてそんなに笑ってるんだろう?

『可愛い』って蓮兄ぃはバカにしたんだよ?もうっ!

「可愛いだろうが!本当のことを言って何が悪い!」

「いや悪かないけども ひぃーおかしい」

二人は、まだ何か言ってたみたいだけど寝癖を直すのに必死だったから聞こえなかった。

蓮兄ぃは、私たちの二つ上の高校3年生でバレー部の副部長を務めていて私たちが通う森園(もりぞの)学園の王子様って呼ばれているくらいかっこいい。

私にとっては本当のお兄ちゃんみたいな存在なんだ。

二人ともお世辞なしの美男美女だから一緒に歩くの緊張しちゃうな。

「なぁ、あれ黒沢兄妹じゃね?」

「うわっ!めっちゃ美形だわぁ」

ううっ 視線が……

「キャーー 森園の王子様!」

「朝から目の保養ができて幸せぇ~//」

二人と歩くならこの視線にもなれないと!

すごい人気なんだなぁ。二人とも。

まぁ誰も私の事なんて見てないもんね!