_高校1年 4月


私、芹沢自由(せりざわみゆ)は、絶賛お眠り中です。

「自由!早く起きなさい!」

「うぅん?なぁに?」 

「『なぁに?』じゃなくて早く支度しないと妃菜(ひな)ちゃんと(れん)くん来ちゃうわよ。」

時計の針は二人が来る十分前の時刻を示していた。

「えっ?嘘ぉ なんでもっと早く起こしてくれないのぉ!」

あきれ顔のママは
「何度も起こしたわよ!」と言って部屋を出て行った。

私は飛び起きて身支度を始めた。

バタバタと忙しいのは、毎朝の事だから昨日の夜に遅刻しないようにってしっかり準備しておいて正解だった!

だって高校入学初日から遅刻は困っちゃうからね!

高校生活楽しみだなぁ。

「みゆみゆ~学校行くよぉ。」

「妃菜ちゃん待ってぇ!」


バタバタバタバタ_ガチャ


「行ってきます!」

私は、ママにそう告げ家を出た。