-恋の結末を-



広と手を繋いで歩き、人混みから抜けたところにある高台に着いた。
会場全体を見渡せる。
海沿いのこの公園は、景色もいい。

「多分花火、ここからの方がよく見えるぞ」

広は、ここに来たことがあるのかな。
来たなら、誰と来たんだろう。
やっぱりもう、花火の思い出があるのかな。

そんなことを、こんな時でも、考えてしまう。自分が恐ろしい。



「……」
「つばき。俺……ほんとごめん。辛い思いさせた。本当に、ごめん。」
広が、頭を下げながら謝る。


「広が何を考えてるのか分からないのも、辛いのも、もう嫌。」
やっと、本音が少しだけ言えた。


「俺は、お前の言葉より、他のやつの言葉を信じた。バカだよな。お前より仲良い女なんて、誰もいねーのに」

「……」
視界がぼやけ、涙が溢れる。

「後戻りができなくなった。こわかったんだよ。どうせもう嫌われてるのに、何を言ったってだめだよなって。ならいっそ、嫌われた方がいいって。そう思ってた」
広の声は、小さく震えていた。


「私は、あの頃ずっと信じてたよ。心のどこかで、今の広は、広じゃないって。……信じてた。」




———両思い。


私たちは、あの頃確かに分かってた。

今の私たちは、これからの私たちは、どうなるのかな。

ねぇ広は、私のことをどう思ってるのかな。