-恋の結末を-



ベンチに座って萌子を待つ。
これまで萌子を呼び出し告白する人を何人も見てきたが、2回も告白する人は上条くんが初めてだった。

彼はもしかしたら、萌子の気持ちを動かすかもしれない。

なんとなく、そう感じた。早く話を聞きたい。萌子を待つ私の心拍数はどんどん上がっていた。萌子のことは、自分のことのように考えてしまう。それほど萌子は、私にとって大切な存在になっていた。


「きゃあっっ!!ごめんなさい!!」

顔を上げると、知らない女の子が私に謝っていた。

……膝が……冷たい。


「すっ、すいません!!石に引っかかってしまって……かき氷が……ほんとすいません!」
「そんなそんな、大丈夫です。怪我しませんでしたか?」


結構な量の溶けたかき氷が、膝に滲み、シロップでベトベトになった肌が気持ち悪い。
笑顔で大丈夫と言ったものの、新しい浴衣が汚れてしまったことに、多少のモヤモヤが残った。


萌子、まだかな。
頭の中は、それでいっぱいだった。これまで一人ぼっちが当たり前だった私は、萌子と一緒にいることに慣れ、もう一人には戻れないと感じた。誰かといることは、こんなに温かいんだと。






「つばき」



そんな時、聞き覚えのある声が、私を呼んだ。