「……どういうことだよ」
「そのままの意味だよ」
「お前ら、仲良くもないんだろ?」
2人の表情が曇り、どちらが手を出してもおかしくないような空気だった。
「永斗、お前さ、つばきのことが好きなんだろ。見てれば分かる」
「……」
「なんか言えよ」
「……あぁ。入学式の日からな」
「俺は今日、お前に忠告しに来たんだよ。つばきに、触るなってな。」
2人の表情が、キリッと変わる。
目を合わせ、覚悟を決めたような、そんな表情に変わる。
「今一番、つばきの近くにいるのは、俺だ。今一番、つばきに近い男は、俺だけだ」
永斗は、そう言うと、階段を降りていった。
「まもなく、焼きそば終了でーす!皆さーん!いかがですかー!」
文化祭委員は相変わらず声が大きい。
「つばきちゃん、焼きそば配って〜!」
「はぁ〜い!」
ウェイトレスの仕事にも、すっかり慣れた。
クラスのみんなも、他校の生徒も、みんな楽しそう。みんなみんな、笑顔の文化祭。
なんて幸せなんだろう。
そうだよ。
多分もう、私に広は
必要ない。
