キミと、光さす方へ

あんな場所で噂について話をしたからだ……!


「おい、返事くらいしろよ人殺し!」


田中くんの罵声が飛ぶ。


それを合図にしたように男子たちは中央へ向けて一歩進んだ。


これから何が起こるのか、想像しなくてもわかった。


それなのに松本くんは無言のまま、逃げだす気配も感じられない。


「誰をどんな風に殺したのか言ってみろよ」


「人殺し。俺らのことも殺すのか?」


「なんでそんなヤツが普通に生きてんだよ」


松本くんへ向けられた刃は、そのまま自分の胸に突き刺さる。


痛くて痛くて耐えられなくて、あたしは自分の胸をギュッと押さえて階段を駆け上った。


早く誰かに知らせなきゃ。


このままじゃ大変なことになる。


わかっているのに、足を前に出しているのに、職員室までが永遠のように遠い。


階段はいつまでもいつまでも続いて行く気がして、涙が滲んできた。


人殺し。


そうだよ。


あたしは人殺しだよ。


ごめん。


ごめんね。


だからなんだね。


松本くんを見た時から似てると思ったのは。