キミと、光さす方へ

あの時はなにもなかったけれど、その後烈が直哉に連絡を取った可能性はあるかもしれない。


そう考えると、デートの時に烈にあったのが偶然かどうかも怪しく感じられてくる。


「もしかして、また松本くんを勧誘してるとか?」


「そうかもしれない……」


不安が胸に膨らんでいく。


あたしと一緒にいるところを目撃されているから、脅されている可能性だってあるかもしれない。


例えば、あたしを傷つけられたくなかったから組織の一員になれとか……。


サッと血の気が引いて行くのがわかった。


体がどんどん冷たくなっていく。


もしそんなことになっていたとしたらどうしよう。


「琴江落ち着いて。烈の連絡先は知らないよね?」


聞かれてあたしは左右に首を振った。


あたしと烈の接点なんてひとつもない。


「それなら友達を当たってみよう。それで烈に連絡を取ってみようよ」


泉に言われ、あたしは大きく頷いたのだった。