キミと、光さす方へ

☆☆☆

結局、勇人と2人で帰るという目的は中途半端なままで終わってしまった。


病院から出てきたあたしたちは先生に送ってもらうことになって、会話らしい会話はないまま戻ってきてしまった。


「ありがとうございました」


運転席の先生にお礼を言って玄関を開けると、すぐに両親が出迎えてくれた。


先生から連絡があったようで、心配してくれていたみたいだ。


「その友達は大丈夫なの?」


「うん。明日もう1度検査をして、大丈夫なら退院するらしいよ」


夕食の席を囲みながらあたしは言った。


頭に包帯を巻いていた松本くんは見た目は痛々しかったけれど、しっかりと受け答えもできていた。


「それなら良かった。どうしてそんなことに巻き込まれたんだろうなぁ」


お父さんは神妙な表情になって言う。


烈のことや松本くんの詳細についてはなにも教えていないから、疑問を感じてもおかしくなかった。


「そうよね。その被害に遭った子、なにか問題があるんじゃ」


思わず、と言った様子でお母さんが口にする。


あたしはハンバーグへ伸ばしていた箸を止めてしまった。


両親が心配するのも無理はない。