キミと、光さす方へ

そんな彼の姿を、あたしは安易に想像できた。


「でも、それで帰ってくれたから」


よかったのだと言いたそうなニュアンスだった。


「よくないだろ」


言ったのは勇人だった。


その声は怒っている。


松本くんは「え」と、首をかしげて勇人を見た。


「全然よくないだろ」


「でも、知ってると思うけど俺は――」


「人殺し、だろ。だからなんなんだよ」


勇人の言葉にはあたしも驚いた。


人殺したろ。だからなんなんだよ。


そんなの大したことじゃない。


そう言っている。


松本くんは唖然として勇人を見つめる。


「だからってなんでこんなにボコボコにされて黙ってんだよお前」


勇人の声が怒りのためか、悲しみのためか震えている。


松本くんは答えられず、うつむいた。