キミと、光さす方へ

入口に名前は出されていないけれど、あたしと勇人はノックをしてそっとドアを開けた。


そこは2人部屋のようで入って左右にベッドが置かれていた。


右手のベッドには見知らぬ若い男性が、足を固定されて横になっている。


左手のベッドは薄いカーテンがひかれていた。


あたしはそっと近付いて、カーテンに手を伸ばす。


この向こうに松本くんがいる。


そう思うと、心臓が大きく跳ね始める。


どうやって松本くんの顔を見ればいいだろう。


直視できるだろうかと考えていると、後ろから勇人が手を伸ばしてきてカーテンを開けてしまった。


シャッと音がしたことに驚いたのか、松本くんは目を丸くしてこちらを見ていた。


頬にはガーゼ。


頭には包帯が巻かれていてその姿はいつにもまして痛々しい。


「なんで?」


こちらが何かを言う前に、松本くんが言っていた。


「なんでここに?」


「なんでって、探してたからだよ」


勇人がベッドの横に近づいて言った。


その表情はどこか悲しげで、だけど怒っているようにも見えた。