キミと、光さす方へ

2人でジュースを買い、イートインのスペースに座る。


その窓からちょうどビルの出入り口が見える。


灰色のビルは噂通り裏会社の事務所が入っているようで、時折黒いスーツのこわもての男たちが出入りするのが見えた。


スキンヘッドだったり、頬に大きな傷を持っていたり、服から出た手の甲にまで刺青が伸びていたりする。


松本くんがこんな場所にいたらどうしようかと、男たちを見るたびにハラハラした。


しかし、松本くんの姿も烈の姿も見ないまま、時間だけが過ぎていく。


「他の場所も探してみるか」


コンビニで1時間ほど粘ってから勇人が言った。


「そうだね」


あたしは頷く。


これだけ粘って現れなかったのだから、きっと松本くんは別の場所にいるのだろう。


もしくは事務所の中から出て来られなくなっているか……。


悪い方に考えが及んで、あたしは慌てて左右に首を振ってその考えを打ち消した。


そんなことない、きっと大丈夫だ。


自分に言い聞かせて、コンビニを出たのだった。