キミと、光さす方へ

相手の人数はこの前よりも多くなっている。


無抵抗な松本くんへの敵意はその全員が持っているのだ。


先生を呼んでこなきゃ!


そう思い、そっと後退する。


校門からはまだ自転車の音が聞こえてきているけれど、気にしている余裕もなくなっていた。


男子たちにバレないよう、そっとそっと足を下げる。


その時だった。


ジャリッ。


地面に敷かれている玉砂利が微かに音を立てた。


背中に冷や汗が流れて動きを止める。


そっと男子たちを確認してみるが、誰も気がついていなかった。


安堵する暇もなく、あたしは更に後ろ足に進む。


ほんの少しの音も許されないような緊張感がある。


息を殺してもう一歩後方へ動いた時だった。


「なにしてんだよ」


そんな声が後ろから聞こえてきて悲鳴を上げそうになった。


振り向くとB組の男子生徒が立っている。


それは田中くんと仲のいい小林くんだった。