「…先輩、一つお願いがあるんです」

この間と今の事チャラにしてあげますよ?

冗談混じりにそういって

そう付け加えれば、

少し、表情を和らげて笑ってくれた


「…夏祭り、一緒に行ってくれませんか?」


どうしても


一度だけ、先輩と行ってみたかったんだ


先輩が困るのは、分かってるけど

どうか




「いいよ」

「え、本当ですか!」

「あぁ、だけど夜じゃなくて、昼しか行けないけど、いい?」


なぜか、申し訳なさそうな先輩


「全然!先輩といれるならっ」



そう言って笑えば


先輩は少し目を大きく見開いて、また目を細めて珍しく笑った


「じゃあ、また連絡する」



久しぶりに先輩の笑う顔をみた気がした