「羽華?次どっか行きたいとこある?」

「ヒロは?久しぶりの地元でしょ?」

「そうだなー、じゃあ、羽華の部屋」

さらっとそんなことを言うヒロ

ん?

「いいけど何もないよ?」

「本当にいいの?」

今までだって、別に何度も入ってきたし今さら楽しいものなんてないのに

部屋は片付けたばかりだから、散らかってないから大丈夫だと思うけど…

考えている私の後ろからそっと近づいてきて

耳元で


「羽華と二人きりになりたい」

ヒロはそんなつもり無かったのかもしれないけど、何だか色っぽく聞こえて

ビクッと震えてしまう


「なに?耳弱い?」

耳元で何度も囁くから

変な感じがする

「…ん、やぁ、ここ外だから」

「外じゃなかったらいいの?」

なんか、ヒロ、変?

「も、離して」

「やだ」

通りすぎる人皆に見られてる気がして
ぐっと押し返そうとするけど、力がうまく入らない


ドキドキして苦しくなっていたら