外はすごく暑かった
サンダル越しにアスファルトの熱が伝わってくる

歩いてるだけなのに、汗かいちゃう

「どこ行こっか?」

「あー、なんも考えてなかった」


胸元をバサバサしながら、暑そうに上を向く
ヒロもすごく暑そう

んーどこかいいところ合ったかな?

「あ!そうだ!最近駅前に新しいアイス屋さんできたの!そこ行きたいな」

「おし!行くか」

ヒロと最後に会ったのは確か冬休み

だから、話せなかった分、学校の事とか、色んなこと話してたらすぐに着いた

出来たばかりで人気店だからか、少し人が並んでいた

手前に置いてあるメニュー表を見ると沢山種類があって目移りしてしまう

キョロキョロしている私を見てヒロは隣で楽しそうに笑っているのがわかる


「羽華は、どれにするんだ?」

「んー、やっぱりチョコかなあ」

「そんなに悩んで結局それかよ、あー、でも俺もそーする」

「えー、せっかくなら違うのにしてよ!」

話していたらあっという間に順番がきて、アイスを受け取り、近くのベンチに座った


周りはカップルが多いみたいで肩を寄せ合って楽しそうに話している

いいなー、先輩とも来たいな

でも、先輩こういう所嫌いそう

そう思っていたら

「俺たちもカップルみたいじゃん?」

ひょいっと私の手を握って口元まで持っていく


そして



「ちょっ!」


「ん、なに?」


何じゃないでしょうに


なんでキスしてるの!

手だけどさ!

「赤いよ?かーわい」


な、な、どうしたの!


暑さで可笑しくなった?



「ヒ、ヒロ」

「ほら、溶けるぞ」


そのまま手は繋いだまま
ベンチに座ってアイスを食べる


この状況は

色々まずくないですか?


「ヒロ、離して?」

「でも、今ここで手繋いどかないと、周りカップルだらけなのに、浮くけど?」


そ、そうなのか



んー、たしかに?


「そか」


それに、ヒロだしね、今さら感

小さい頃はよく手つないで色んな所行ったなあ


結果、食べ終わるまでそのままで

ヒロがアイスのゴミを片付けにいってくれるまでそのままだった


というか



付き合ってないのに手を繋ぐのは普通なのかな?

九条先輩も月野先輩と手繋いでたしね?

なんか


チャラチャラした時代になったなー