夏休みが始まって早一週間

先輩とせっかく仲直り?みたいなこと出来たのに、あの日から一度も会ってない

宿題はすでに終わらせてしまっている

だって、いつ、先輩からのお誘いがあるか分からないからね!

家のリビングでゴロゴロしていたら


「羽華ー、ヒロくんきてるぞー」

ヒロ!

親切に教えてくれたお兄ちゃんを押し退けて
玄関まで走る

途中、そんな格好で会うのかーって後ろから聞こえたけど、私には聞こえていなかった


「ヒロっ!!」



玄関へと続くドアを開けるとそこには

短い茶髪の髪をかっこよくセットして、少しつり目がち、身長も、少し会わないうちに伸びたみたいで、一般的にかっこいいと言われるその人は


「羽華!遊びに来た!」

私の幼なじみのヒロこと、新山ひろと

本当は近所に住んでるんだけど、ヒロは中学の時から少し離れた、バスケの強豪校に通っていて、寮生活してるから、小学校以外に、学校は同じになったことはない

だけど、こうして夏休みとか長期休暇になると
毎日と言ってもいいほど遊びに来てくれる


「いつの間に帰ってきてたの!」


「さっきだよ、すぐに羽華のところ来たから
 なっ!」