何度でも君に好きが届くその瞬間まで

気づけば放課後になっていて、部活に来ていた


筆を持って


キャンバスの前で固まっていた


何、描きたかったんだっけ


ほとんど完成したその絵は
まだ何かが足りない

筆が動かない



「羽華?」



パッと上を見上げると


樹先輩が困ったように、心配そうにこちらを覗き込んでいた


「なんですか?買い出しですか?」


笑顔



心配掛けるわけにはいかないから



すると、突然ぎゅっと頬っぺたをつままれて


「その顔、嫌だっていったよな」


今度は怒っているよう

樹先輩はコロコロ表情が変わるな

呑気にそんなことを思っている

ぽーっとする頭

「何があったのかは、知らないけど、その顔みてたら嫌でもわかる」


優しく撫でてくれる先輩

ポロっと一粒目から涙が落ちた

最近よく泣く

「頑張ったな」

一言そう言って、たくさんのチョコレート菓子を私の膝の上に乗せて隣でまた絵を描き始めた



「ありがとうございます」


たくさん、貰ってるはずなのに


ぽっかりとどこか心に穴はあいたままだった



そんな私は贅沢なのかもしれない