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期末テストの終わった次の週の放課後

私は美術室へとダッシュしていた

「先輩!見てくださいっ」


「…寝る」

「これっ!」

「……全部90点以上…」

寝る体制に入っていた先輩だったけど、珍しく驚いた様子で答案用紙を見て固まっている

私もテストが帰ってきた時は、すごく驚いた

今まですごく悪かったわけじゃなかったけど

こんなに高い点数をとったのは初めてだったから


「先輩のお陰です!ありがとうございます!」


「ストーカーやめてくれる?」


「じゃあ、彼女になりますね!」

「……」

呆れた様にゴロンと横になって片方の腕を枕にして反対方向を見てしまう


まだ、話は終わってないのにね


「九条先輩!何かお礼したいんですけど、何かしてほしいことありますか?」

「してほしいこと?」

「ほしいものでもいいんですけど」

何か考えている様子


しばらくして、むくっと起き上がって、こっちに来た先輩

すると、



ヒョイッ




「!!」

先輩は私を膝の上にのせて、

「じゃ、これから下の名前で呼んで?」

なんて、普段眠そうにしている目を、本来なら男子にしては大きなその目を開いて上目遣いにして可愛くお願いしてくるもんだから、


「…顔、真っ赤だね」

自分でもわかってる、それを改めて意地悪な顔で笑われて、また暑くなる

「名前呼ぶだけなのに、なんで膝の上なんですかっ!」

「うん、だって、暖かいよね君、幼稚なんじゃない?」


こんなときばっかり、ニコニコした顔でこちらを見てくる


に、憎たらしいっ
でも今はそれどころじゃないよ!