今日はやたらと目をつぶるなあ
そう思いドキドキしながら、そっと目を閉じる
でも、着けても鏡がないから見えないなあ
フワリと軽い重さが頭にかかる
あ、着けてくれたのかな?
そう思って目を開けたとき
フワリとすぐ側で香るお花の香り
クリーム色の柔らかい髪が私の頬を撫でた
長い茶色のこっちゃんの睫毛は閉じられていて
一瞬、口元に暖かい体温
それは、すぐに離れてしまって、
私から離れたこっちゃんは頬を赤く染めて、天使のように微笑む
そして、何度も私の頭を優しく撫でてくれる
「…ごめんね?」
「今の…」
言いかけて止めた
止められた
優しい声に
「……好きなんだ」
そう言って、可愛らしく笑うこっちゃん
暖かい風に髪が踊る
「うん、私も好きよ?」
「…うん、だよね」
あはっと笑ってまた、私の頭を優しく撫でてくれる
どこか悲し気に笑うから
何か間違っちゃったのかと不安になる
でも、すぐにいつものように微笑んで、今日はおやつもあるんだよって、クッキーをくれたから、すぐに忘れてしまった
その日も沢山お喋りして、帰りはお喋りしながら私の家まで送ってくれて
家の前で手を振った
「また明日、噴水でね!」
「…じゃあね」
そういえばあの時、
こっちゃんはまた明日って言ってくれなかった
ただ、悲しそうに笑って手を振ってくれただけだった
私こそ、ごめんね
こっちゃんの気持ちに気づいてあげられなくて
これが最後の日だったのにね
次の日
いつもの噴水に行って
約束の時間を何時間も過ぎても
こっちゃんは来なかった
△△△

