何度でも君に好きが届くその瞬間まで

♡♡♡

消灯時間まで残り一時間ちょっと

今は自由時間で皆一日の地獄の授業に疲れて、各自部屋でゆっくりしている

約一名を除いて


「湊せんぱーい、開けてくださいー」

ドン、ドン

「先輩、このままだと見回りの先生に気づかれちゃいます、私」

「それが狙いなんだけど」

とか言いつつも、ドアを開けてくれた湊先輩

開けてくれたんだけど……

「先輩、何ですか、その手は」

「ん?変態を中に入れないため」

「ちょっ、入れてください!!」

「やだ」


自由時間、こんなのもう、先輩に会いに来るしかないでしょう!

湊先輩と同室の裕先輩にこっそり部屋の場所を教えてもらって、ここまで先生にバレずに忍び込めたのに!


ドアノブをしっかり掴んでわずかな隙間から冷たい視線を浴びせてくる先輩

ドアをしっかり掴んで離さない中に入りたい私


「あーもう、諦め悪いですねっ」

「どっちが」

グググッと押し合い戻しあいをしていたら、


「おいっ、そこー何やってんだー!」

わっ、見回りの先生!!

これは本格的にまずい!!

私のせいで先輩に迷惑を掛けるわけにはいかない

名残惜しいけどっ


「先輩っ、私今回は負けてあげますっ」

「はい、さよーなら」

バタンッ

私が手を離した瞬間勢いよく閉まるドア

なんて、薄情な……いや、そういう人だけど…

あまりにも冷たい態度に呆然としていたら、


ポン、と肩に誰かの手が添えられる


「柚木君……また君か」

「あ、はは、丸山先生…」

そこには怖い顔をしたお昼の授業振りの丸山先生が

「男子部屋の前でうろつくとは余裕だね?」

「先生こそ、こんな事してないでそういう相手見つけた方が……」

「なっ!?携帯の事もある、ちょっと来なさいっ」

「えっ、やだやだー!!」

私の腕を掴んで歩きだす先生

廊下には私の叫び声が響いた