何度でも君に好きが届くその瞬間まで

♡♡♡

「羽華ー、待って!俺から離れないで!」

「早くっ!先輩見失っちゃうよ!」

「はい?そんなのいいから、部屋見に行かない?私、窓側のベッドがいいなー」

学校から約3時間掛けてようやく到着したここは、相変わらず綺麗にされていて、気分をより高揚させる

空気は澄んでいて、辺りは自然に囲まれている

少し歩けば光る海が見える

設備はしっかり整っていて、不便なことはほとんどない

そんなことよりも、さっきから先輩の姿が見当たらない

バスでは裕先輩が湊先輩の隣の席をしっかり死守してくれて、心配ないよっていう、連絡をくれた

バスを降りてからは、すぐに先輩に会おうと思って湊先輩に連絡をしてたんだけど…

返信は、スタンプ一つ

しかも、よくわからない“元気です”とクマが踊っているやつ

先輩からの返信はもう諦めてるんだけど、さっきから先輩の姿が見当たらない

いつもならすぐに見つけられるんだけどなあ

「羽華、また後でにしなー、部屋、早い者勝ちで好きなところだってー」

「俺、羽華の隣の部屋がいい!」

「バカ、男子と女子は泊まる階が違うんですよー」

「じゃあ、上下でお互いが存在を感じられるようにしようか!」

「考えがバカね、何なの上下って」

「は?わかんねーの?羽華の足音が聞こえるだろ、下にいたら」

「うわー、怖い怖い、もう考えることがその辺の片想い男子と違うもん」

「言っとけ」

二人が喧嘩している間もキョロキョロ先輩を探してたけど見つからない

その時、ポケットに入れておいた携帯が震える

もしかして、って思ったけどもちろん湊先輩ではなくて、裕先輩だった

裕先輩もバスを降りてから見失っているみたい


どこに行ったのかなあ…



「羽華ー、置いてくよー?」

「早く行こ、ほら荷物持つよ?」


いつの間にか、少し離れたところから二人が呼んでいる

今すぐ先輩を探しに行きたいけど、早速このあとは到着式があるし、とりあえず部屋を確保することにしようかなあ


「今行くよー!」


私も二人の後を追いかけた