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「九条先輩!来ましたー」

「遅いよ」

楽しみにしてた放課後が来るのは案外あっという間で、テンション高めにドアを開けた

そこには、眠そうに机に座ってこちらを見ていた先輩がいて


本当は、来てくれないんじゃないかなあって
思ってたから、いてくれただけで嬉しい

その事を伝えてみたら

「君みたいな人が、これ以上ここに来られ
 たら、死んじゃうから」

ファンクラブの人達の事かな?なら…

「ん?賑やかになるってことですか?」

「もういいや」

放課後の先輩も、かっこいいなー、腕まくりされたシャツから除く、細く綺麗な手、緩められたネクタイ、いつもそうなんだけど、放課後見ると少し違うというか…
バックが夕焼けで写真ほしいなー

なんて考えてたら

「で、どこ教えてほしいの」

忘れてた!
先輩はなんだかんだ言って教えてくれる気満々の様でペンをクルクル指先で回して、未だにドアの前で立ったままの私を待ってくれている


急いで先輩の前の席に座って教科書を鞄から出した

教科書を見せて、

「えっと、じゃあ、数学で!」

「ん」

目の前にいた先輩は、私の隣に来てくれて、机をくっつけてそこに肘をついて、ここ解いて?と早速、指示を出してくれた

距離が少し近くて苦しくなったけど、こうして、放課後勉強会が始まりました