視線がついてくるのがわかる

裏庭から離れるとしばらく人の少ない長い廊下が続く

誰?振り向くけど誰もいない

一人になれば出てくると思ったんだけどなあ

とりあえず、人の多いところに行こう

そう思って走り出す

視線の先の人も走っている気がする

もう少しで、食堂に続く廊下!

勢いよく角を曲がる

ドンッ

「わぁっ!」

「……っ、羽華ちゃん?」

何で目、瞑って走っちゃったかなあ


あれ?でも、この声って


「あ、裕先輩…」

「ん、どした、何かあった感じ?」

顔青いよ?
そう言って手を引っ張って立ち上がらせてくれる