お昼前の国語の授業中
当たり前のように旧校舎の美術室に先輩に会いに来ていた


「…君、ここにサボりにこられるほど頭良さそうには見えないんだけど」

「先輩、私、一応この学校の特進科ですよ」

「ふーん」

先輩もこの学校の特進科で、毎回テストでは、
上位をキープしている

いつも、サボってるのにね

「ということで、お願いがあります」

「やだ」

「勉強教えてください?」

「…む、」

「ここ、使ってることファンクラブの皆さんにばらしちゃいますよ」



そう、この学校には九条先輩のファンクラブがあって、それはもう色々強烈なのです

ちなみに如月先輩のファンクラブもあって、
九条先輩と同じくらい人気があったりする


「…………わかった」

「わーい!」

「…放課後、ここ集合」


大きな溜め息も聞こえたけど、返事貰えた!
そんなにファンクラブの人達が嫌なのかな?


でも、放課後!いつもなら、こっそり先輩が帰るのをここから覗いてるのに、今日は一緒にいられるなあ

もう、いっそのこと閉じ込めちゃいたい!

「…放課後まで君といたら、いよいよ、監禁されそうで怖いんどけど…」

「あー!今私も同じ様なこと思ってました!」

放課後まで先輩と居られるなんて!!

もう、感激!!

うんうん、嬉しいなぁ

「…も、やだ…」


隣で本気でうんざりしている、先輩を横目に
隣で1人、るんるんしている私

早く放課後にならないかなぁ