♡♡♡

「いい?ぜーーーええええったい、無理しないでね?!」

「菜留、近いよ?」

私の顔をを両手で挟んで、何度目かの、忠告をされる

ペタペタと触られたところから菜留の体温が冷たくて気持ちいい

熱はきっと上がってきてるなあ

「途中で倒れたら、保冷剤投げつけるから
 ねっ」

「保冷剤で何をしたらよいのでしょうか…」

心配の仕方がどんどんおかしな方向に向かってるよ?
思わず微笑んでしまう


「じゃあ、頑張ってきます!」

「いっそのこと、リレーの選手皆、怪我させれば…」

ぶつぶつとなにやら物騒なことを言い出したので、そっと、離れて集合場所に向かう


途中で湊先輩に見つからないように、キョロキョロしながら歩いていたら

月野先輩と話している湊先輩を見つけた

そのまま、校舎に入っていく二人


二人がいなくなった後もぼーっと、二人が入っていったドアを見つめてしまう

《リレーに参加する生徒は、本部まで集合してくださーい》

放送が聞こえるまで、私はその場から動けなかった