何度でも君に好きが届くその瞬間まで

♡♡♡
外は午前中より暑くて、太陽の日差しが体を照りつけた

熱い空気を沢山吸い込む


「羽華!」

「あ、菜留」

クラスの待機席に戻ると、菜留が勢いよく走ってきてくれた

「彩也香から、聞いたんだけど!月野先輩にやられたんだって?」

私を近くの椅子に座らせて、足を持ち上げる
テーピングされている足をなでながら、様子を伺うように、こちらを見ている

「ねえ、結構腫れてない?」

「あはは、…でも、走れなくはないから大丈夫だよ?」

笑ってみるけど、信じてはくれていないみたいで、そっと足をもとの位置に戻して、隣に座ってくれる

「代わりに走ってくれる人、探そう」

「だめだよ!…だって、運動苦手な人の方が多いし…」

かといって、得意な人もすでに決められた競技に出てしまっているから、これ以上頼むことはできない

菜留も、リレーの時は係の仕事があるから、代われないーって、叫んでる

「あっ!熱は!?」

「熱も今のところ大丈夫そう!」

隣に座って、おでこをさわって確認される

「熱いけど、まあ、」

険しい表情になっている
ごめんね…心配かけちゃって

「でもさ、何で月野先輩、羽華の事、転ばせるようなことしたんだろう?」

「…うん」