お腹も満たされて、眠くなる午後の授業


「はーい、じゃあ、実行委員よろしくー」


担任の先生のやる気のない呼び掛けに、実行委員が黒板の前に立つ

途端に少し騒がしくなる教室

今は、体育大会の選手決めをしている真っ最中


全校生徒の人数が多いから、その分種目も沢山あって運動好きには、楽しみな行事だったりする


私も、美術部だけど、運動は好き

あの絵は完成してなくて、止まったまま

何か足りなくて、納得いっていない


このままじゃ、コンクール間に合わないなあ

湊先輩に会いに行く時間減らさなきゃいけなくなっちゃう


あー!!



一人で机に突っ伏していたら




「柚木さーん、なに出る?」


実行委員の子が、呼んでくれた

「わあ、ごめんなさい!」

焦って黒板を見る

うちのクラスは運動が好きな人が少ないのか、色々な競技で人数が足りていないみたい


何に出るべきかな?


こうなったら、あまり人気ないところにはいったほうがいいかな?


実行委員の人も困っている様子

うーん、と悩んでいたら

「羽華ちゃん、去年大活躍だったから、リレーとかはー?」


「確かになー、俺同クラだったけどすごかったんだぜー!」


去年同じクラスだった人達が、私を誉めてくれる

素直に嬉しいけど、慣れてないから、恥ずかしくて、熱い教室がより気温が上がった気がする


「柚木さん、かわいい上に動けるなんて最高だな」

「俺、体育祭のとき、喋りてぇ」

「チャンスだよな」

密かに唾を飲み込む男ども

この会話を密かに聞いていた菜留は

(きっと天然子は、気づいてないから私がまもらなきゃ)

一人決意した