私の朝は早い
生徒が登校する一時間前から、屋上にスタンバイしている。
太陽が昇って暖かい屋上の隅の位置は既に、私の私物で埋め尽くされている
今日は少し寝坊しちゃったから、家で急いで握った巨大おにぎりを屋上で食べながらぼんやりと下を見下ろして、その瞬間を待つ
「きゃああああ!!!」
「!!」
女子生徒の叫び声が合図
食べていたおにぎりをレジャーシートに置いて、代わりにスマホを手に取る
「ふふふ、今日もかっこいいなぁ」
カシャカシャ カシャカシャ
よし!たくさん撮れたなぁ
しばらく画面に写る彼を眺めてニマニマしてしまう
今日も完璧な顔面とオーラに感謝してから、大切にスマホを鞄にしまう
さて、そろそろ迎えに行かなきゃ
夏になりかけの少し暑い屋上を飛び出して、
大好きなあの人のもとへと走り出した