「何だ。急に」
「だって、急に同棲なんて可笑しいでしょ。
それに、あたし1人でも、生活できるだけのものは持ってるわ」
「そうか。お前のような考え方もあるんだな。
だが、異性と一緒にいると言うことは
今までの自分だけの世界観と違って、変わった角度や場所から
見えてくるものも変わってくる
お前にももう、モデルだけではなくタレントとして活動してもらいたい」
あたしが、モデルだけではなく
タレントとして?
「悪いけど、他のモデルから、タレントになった人たちと一緒にしないで
あたしは、モデル1本で行くわ。今までがそうだったように
これから先も。自分で自分の道は決めるし
モデルを辞める時のタイミングも自分で決めるわ」
「そうか」
「愛ちゃん?」
「それに、桜がそういう仕事に着いたら
あたしの専属にしたいんだから」
「は?」
「え?」
「どういうことだ」
「そのままよ」
桜はきっと、メイクアップアーティストになる。
色んな人たちの仕事を見て刺激されてきたんだろう
「愛ちゃんは、反対しないの?」
「あたしの仕事の方が反対されたわ。
それに比べたら、桜の仕事の方がまだいいって思わされるのよ。
パパたちにも」
「そんなもんなのかな」



