「愛。あの例の女来てるわよ」

例の女?

夕葉ちゃんの視線の先にいたのは
あたしのマネージャーだった女で
桜の制服を引き裂いた女

「行って来るわ。桜の事お願い」

「任せて」

キョロキョロしている元マネの所に行くと
少しやつれた顔をしていて

「ここには関係者以外立ち入り禁止なんだけど。
相沢さんは、ここに一体、何をしに来たの」

「あ、愛ちゃ・・・」

「あたしをちゃん付でなんて呼ばないでもらえるかしら。
元マネージャーの分際で」

「・・・っ」

「それとも、今回は誰かのマネージャーにでもなったのかしら。
あたしたちのは無理でも他の人たちは知らないものね」

「お、お願いっもう1度だけチャンスを頂戴
もう、あの子に何もしないと誓うわ。
あの子が来ても、近づかない。マネージャーとして
精一杯、務めあげるわっ
だから・・・」

戻りたいって?
そんなの

「冗談じゃない。
散々桜に何をしたか、分かっていての言葉?
桜に散々罵声を浴びさせて、
あたしたちに隠れて、桜にひどい言葉を浴びせて
挙句、桜の制服をハサミやカッターを使って破いて
マジックであんな、桜の心に一生消えない傷を作ったあなたが
そんなことを言う資格も権利もないわ。
あたしは、貴女をマネージャーに戻すことはもう2度とないわ」

そう言うと、トボトボと帰っていった相沢さん

「おい」

「パパ?」