「桜。あたしもこの部屋にいて
桜が来るのを楽しみにしてたけど、それでも
凛久と同居するって決めたことだから。
桜はいつでも、あたしの妹だし
あたしも仕事をセーブするつもりもないから
会いたかったらいつでも連絡くれれば会えるでしょ」

「愛ちゃん」

「だから、そんな寂しそうな顔をしないで」

「うん」

箸をおいてしまった桜

「愛」

「凛久?」

「桜ちゃんも。いつでも遊びにおいで」

そう言って渡したのはきっと凛久の部屋の住所だろう

「こ、こんな所っ」

「大丈夫。ちゃんとに伝えておくから」

「でも」

「遠慮なんてしないの」

「うん」

そう言うとまた、食べだした桜
パパが同居を持ち出すと言うことは
凛久は間違いなく、あたしの婚約者。
幼馴染という設定を持ち出せば、パパラッチからも
狙われにくい。という判断なのだろう
でも、それでも本当の幼馴染が出て来てしまったら
それでこそ終わりだ

「愛?」

「何でもない」

「り、凛久さん」

「ん?」

「今日だけ、愛ちゃんと一緒にいてもいいですか」