撮影を一通り終えたあたしたちは
「一緒に帰った方が早いと思うので」
一緒にと言ってきた彼
「少し待っていてもらえますか?」
あたしと夕陽ちゃん、それと義兄2人で
楽屋に入ると、やはりズタズタにされている桜の服
「カメラを見てみよう」
そう言うと、設置したカメラを見て
思いため息をついたあたしたち
「やっぱり」
あたしが撮影している間に入ってきていたのは相沢さんだった
「マネージャーの仕業だったのね。やっぱり」
桜の服の前にいる相沢さんがすぐに起こした行動は
カッターとハサミで洋服を切り裂いている様子だった
「はぁ・・・」
「こりゃ、ずさんだわ」
「弁明する機会も与えることはねぇな」
颯君がそこまで言うくらいだ
相当、お怒りのご様子
「夕陽」
「んー?」
「お父さんたちには、これは言おう。
お父さんが経営している事務所のマネージャーだもん
信用性に賭けたら元も子もない」
「そうだね。桜からは早く不安要素を取り除かなくちゃ」
そう言っている姉2人