先々週ぐらいに朝のHRで配布されていた進路希望表の未提出者が残り私だけとなってしまったらしい。


内心、もう大学なんてどうでもいいと思っていたしこれ以上進路のことで家族との関係を悪くはしたくなかった。


進路相談室を先生と一緒に出て別れた瞬間ぼーっとしていたのか同じクラスの男子と廊下のすれ違いの時にぶつかってしまった。


最悪だ…と思った理由は教室の席順で斜め後ろの泰志だったからだ。クラスの男子で嫌いなランキングナンバーワンのこの男。



絶対学年で一番かわいい私を唯一適当に扱うやつ。



「は、きしょ。前見ろよ。」っと言われた、内心驚いていた。こっちがぼーっとしてたんだからもっと暴言くらい吐かれるかと思っていた。

一瞬のことだったため頭が真っ白になってしまって口が動かなかったが、何かしゃべらないと不自然だと思い必死に探した言葉で「あ…ごめん気を付ける…」といい



一刻も早く逃げ出したかった私は大して早くもない足で必死に走った。







まただ。また人を見れなかった。