涸れていたと思っていた涙腺が痛いほどの熱を持つ。徐々に視界が滲んできた。
それは、ヴィクトールが持つ色を移し込んで、視界を虹色に彩っていく。
「私を拾っても、あなたにはなんの得もないのに」
あまりにも掠れた声。それに、ヴィクトールはニィと鋭い歯を見せて笑う。
「俺は、頭で考えることは苦手でな。衝動的に行動するから、いつもカイの奴に怒られてばかりなんだ。でも、大事な場面で外したことはねえ。俺の勘が言ってる。お前はきっと、いい家族になるって」
「……か、ぞく……」
――『かわいい、かわいい娘たち……』
ふと、遠い日にお養父様に呼ばれた時のことを思い出した。
あの中庭で家族と過ごした時間のような、温かく、様々な色に彩られた日々が戻ってくるのだろうか?
言う通りに、この家の末っ子になったのなら。
私は――また誰かに必要としてもらえるのだろうか……。
それは、ヴィクトールが持つ色を移し込んで、視界を虹色に彩っていく。
「私を拾っても、あなたにはなんの得もないのに」
あまりにも掠れた声。それに、ヴィクトールはニィと鋭い歯を見せて笑う。
「俺は、頭で考えることは苦手でな。衝動的に行動するから、いつもカイの奴に怒られてばかりなんだ。でも、大事な場面で外したことはねえ。俺の勘が言ってる。お前はきっと、いい家族になるって」
「……か、ぞく……」
――『かわいい、かわいい娘たち……』
ふと、遠い日にお養父様に呼ばれた時のことを思い出した。
あの中庭で家族と過ごした時間のような、温かく、様々な色に彩られた日々が戻ってくるのだろうか?
言う通りに、この家の末っ子になったのなら。
私は――また誰かに必要としてもらえるのだろうか……。
