山の斜面を下りきった所で、周りを見渡すタヌと俺。

この辺りの筈ナンダがなー見あたらねーなタヌ。


!!……タヌ?!なっ!


タヌの体が赤く発光し瞳孔が金色に染まる!


チッ!覚醒……エビスが言っていた。タヌの覚醒が始まると。


魔獣としての本能と力の目覚め、そして。


血塗られし宿命…………………!!


タヌ!口開けろっ、強引に呪戒薬を喉に押し込む。

タヌ、オマエは違う、違うんだ!あんな奴とは!!


俺の…………………した魔獣とは。

発光が治まってくる瞳孔も元の色に戻ってくる。

ヮゥ?(どうしたのジジ)?

ん!何でもねーよ!

笑顔で言う俺。ワンフーワン?(変なのジジ)

ほっとけっ!